2008年04月04日
妻の勤務先の育児休業制度の有無、夫が家事や育児に協力する度合いが、第2子をもうけるかどうかの選択に大きく影響していることが、明らかになりました。この統計は、厚生労働省がおこなった「21世紀成年縦断調査」によるものです。
調査の結果、第2子が生まれた夫婦の割合は、妻の職場に育児休業制度がある場合と実質的にない場合で1.6倍の差、夫の休日の家事時間が「ゼロ」と「8時間以上」で5.3倍もの差がありました。
厚生労働省の1回目の調査以降、子供のいる夫婦の29.4%に第2子が生まれましたが、妻の職場の育児休業制度と出産の関係を見ると、第1子を産む際は制度の有無による差がわずかだったのに対し、第2子になると「制度あり」の職場では45.5%が出産し、本人が「制度がない」と考えている職場は28%にとどまっています。妻の雇用形態についても、第2子を出産する割合は、正規雇用が57.6%、非正規雇用が33.8%と差が出ました。
また、夫の休日の家事・育児時間別に見ると、「なし」7.5%、「2時間未満」17.4%、「2~4時間」25.6%となり、夫が協力すればするほど第2子をもうける率が高くなり、「8時間以上」だと40.1%の夫婦が第2子をもうけています。
この結果より、厚労省統計情報部は「女性からすると、1人目の出産は環境にあまり左右されないが、2人目以降は夫や職場が子育てに協力的でないと決断しにくくなるのではないか」と分析しています。
またこの調査結果を受けて、阿部正浩・独協大教授(労働経済学)は「調査結果からは、第1子をもうけて余裕がなくなった夫婦の姿が浮かぶ。以前と比べ、女性は核家族化で子育てを手伝ってくれる人が減り、待機児童が多くて保育園に預けるのもままならない。男性は30代の4人に1人が週60時間以上働くなど労働時間が長くなり、家のことまで頭が回らない。子育ては周囲の協力があって初めてうまくいく。育児休業制度だけでなく総合的な対策が必要だ。」と述べています。
この調査は、02年末時点で20~34歳だった男女約3万3000人を対象に継続的に行われているもので、5回目の今回は2万204人に調査票を送り、1万7990人(回収率89%)から回答を得ました。